寿司職人養成学校に通うこと1年。にわか仕込みの技術で海外移住に挑戦中!

オーストラリア永住権の道

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オーストラリア永住権2021年版 おすすめはコック!10年かかるけど絶対に取った方がいい理由

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今回は筆者自身も挑戦中のオーストラリア永住権について書いていきます。

※初めにお断りさせて頂きますと、こちらの記事には私が政府のホームページで調べたり、移民弁護士に相談して知った内容を記載しています。ビザ取得条件の変更などないか日々チェックしてはいますが、もし何かトラブルがあっても専門家ではないため内容の信憑性を保障することはできません。あくまでも参考程度に留めて頂き、読者様の方でも移民弁護士など確実な情報源を頼って頂くことを強くオススメします。

 

では参りましょう!

 

オーストラリアで永住権を目指すには「永住権職業リスト」に掲載されている職業で働くことが絶対条件となります。

(運的要素が強いパートナーシップビザは今回のブログでは省略します)

 

 

もしも筆者のように、ここに載っている職業の経験がない、もしくはあってもアルバイト程度の経験しかない場合はゼロからのスタートとなりますが、その際人気なのが、コック、チャイルドケアという選択肢です。

 

どちらも専門学校入学からカウントして、4年~6年半で永住権が取得でき、学費も日本円にして150~300万円ほど。入学やビザ切り替えのタイミングなどでIELTSスコアが必要になりますが、最高でもeach6.0までしか必要ありません。(後に記述するポイント制で申請する場合は、それ以上取った方がいいです)

 

もしも人気の会計士や看護師で永住権を申請しようとすると、かなりざっくりですが

・IELTS each 8.0以上

・25~32歳

・職歴が3年以上

・4年制大学を卒業

・オーストラリアの教育機関を卒業

 

これぐらい必要です😂

IELTS each8.0って...オージーの恋人と5年10年生活して、自分でも勉強して取れるかどうかってレベルだと思います。(彼氏彼女いる時点で普通はパートナービザ申請しますが)

 

筆者は、どうせなら日本人としてのアドバンテージを活かしたいと思い、寿司職人という道を選択しました。永住権も比較的取りやすく、開業すれば高給取りも狙えます。

 

それに数年住んだ今だから言えるのですが、噂通りオーストラリアの飲食業界は人手不足で、少しでもスキルがあるとアルバイトでもフルタイムでも引く手あまたです。寿司屋に関して言えば魚が捌ける人は重宝されます。

数年働いたら別の都市に、という生活をしたい方にもコックはオススメの職業です。

 

今回はコックとして永住権を申請する方法をまとめました🍳

時間とお金はかかりますが、スキルゼロからでも夢のオーストラリア移住は十分可能です!

 

 

元々シェフとしての経験がある方にオススメ ⇒ S186(永住権)

日本で3年ほどシェフ(料理長)としての経験がある方にはこの方法がお勧めです。アルバイトや一般の正社員ではなく、あくまでシェフとしての経験がないといけません。

オーストラリアに来たら、まず調理学校でCommercial CookeryのCertificateⅣ、Hospitality ManagementのDiplomaまで取得して下さい。これが求められる学歴の最低条件です。

Diploma取得後は卒業ビザと呼ばれるS485に切り替え、すぐにシェフとしてのスキルアセスメントを実施して下さい。合格し次第、次のTSS Medium-Term Stream(4年ビザ)を申請できます。合格していなくても、日本にいるときも含めてシェフの経験が2年以上あれば、卒業ビザ満期の後、上記のビザが申請できます。(※注:TSSはスポンサービザなので、あくまでスポンサーしてくれる雇用主が見つかっていることが条件です。)

シェフのスキルアセスメントに合格していれば、TSSを取得してから1年後に、スキルアセスメントに合格せずにTSSに進んだ方は、取得から3年後に永住権S186の申請が可能です。(※永住権申請時にはIELTS6.0 eachが必須条件)

 

時系列で書くとこういう感じです。

 

学生ビザ取得&調理学校入学(入学時にIELTSアカデミックモジュールでeach5.5必要。学校によってはスコア提出不要なところもあります)
1.CertificateⅢ of Commercial Cookery受講(1年)
2.CertificateⅣ of Commercial Cookery受講(6カ月)
3.Diploma of Hospitality Management(6カ月)
卒業ビザ(S485)申請&取得(申請時IELTSジェネラルモジュールでoverall6.0、もしくはPTE Academic overall50必要)
4.卒業ビザで1年半フルタイム勤務(シェフのスキルアセスメントに合格すればその時点で次のビザへ)
TSSビザ(S482)のMedium-Term Stream(いわゆる4年ビザ)申請&取得(申請時IELTS ジェネラルモジュールでeach5.0、もしくはPTE Academic overall36必要)
6.TSSで1年間フルタイム勤務
・シェフのスキルアセスメントに合格済みかつ、IELTSジェネラルモジュールでeach6.0ある→ダイレクトエントリーでS186(永住権)申請&取得
・シェフのスキルアセスメントとIELTSジェネラルモジュールeach6.0のどちらか一方でも達成できていない→さらにTSSで2年働いて(S186申請の条件であるTSSで3年勤務達成)、その間に両方達成→S186(永住権)申請&取得

 

年数で言うと、学校に2年行った後、2年から4年半働いて永住権を申請するという流れです。

入学から数えると合計4年から6年半かかりますが、卒業ビザからはフルタイム採用となりオーストラリアの最低賃金で働けます。

店舗やスキルによりますが、年俸$50,000前後になると思います。

給料について私が提供できる限りの情報ですが、私はメルボルンのジャパレスで3年働き、今バイロンベイのジャパレスで1年半働いています。そこで言えることは

圧倒的にバイロンベイの方が給料がいい!ということ。

メルボルンでは給料の悪いアジア系違法店で手取り時給$14とか。良い店で$23とかでした。一方バイロンベイでは平均時給$25ほどです。ホテルなんかでは平日で$30オーバー。休日手当や有休もがっちりつけてくれます。さらに土地柄、職場の雰囲気もいい。

バイロンベイに限らず、田舎は常に労働力不足です。サーフィンやゴルフがあれば生きていけるという方は、給料が高いオーストラリアの田舎暮らしがオススメです。どうしても都会がいい方は、難関ではありますがThe StarやCROWN系のレストランを狙ってみてはいかがでしょうか。

 

経験ほぼゼロかつ30歳以上で渡豪した方にオススメ ⇒ S494(永住権)

次は、筆者のようにオーストラリアに来るまでほぼ飲食経験ゼロの人の可能性について見てみます。

飲食経験ゼロの方は、勤務年数を積むため、フルで学校に通って、各ビザの有効期間もフルで働かないといけない、そんな風に思っておいて下さい。

Commercial CookeryのCertificateⅢ、Ⅳを取った後、Hospitality ManagementのDiploma取得までは上記と同じ流れ。その後、Advanced Diplomaまで取得してから卒業ビザ申請。

さて、この時点でシティで働いている方は職場を田舎に変えましょう。韓国語、中国語、日本語が飛び交うシティでは英語も伸びませんし、貯金も貯まりません。

そして何より、田舎じゃないとオーストラリアにいながら永住権が狙えないのです!(一旦日本に帰って経験を詰んで帰って来るという方は都会に住み続けてもいいです。)

移民局が指定する田舎エリア(Designated Area)で職場を見つけたら、卒業ビザで滞在可能期間である1年半いっぱいをフルタイムで働きます。後々、店からスポンサーしてもらわないといけないので、ここでは店から必要とされる存在になって下さい。

1年半フルタイムで働き、店側も使える人材と認めてくれました。ここまできてようやく、CertificateⅣ修了以降のフルタイム経験が2年とカウントされ、次のビザであるTSS Short-Term-Stream(2年ビザ)を申請することができます。

TSSに切り替えた後は、次のステップとしてコックのスキルアセスメントを受けます。ただし申請前の段階でCertificateⅢ修了後からカウントして3年のフルタイム経験が必要となります。(ⅣからとかⅢからとか本当にややこしいですよね。。)TSSに切り替えた段階では2年3カ月分しかCertificateⅢ以降のフルタイム経験がないはずなので、あと9ヵ月このTSSビザで働いて勤務経験を3年にします。

CertificateⅢ以降3年のフルタイム経験が積めたら、コックのスキルアセスメントを申請します。これに合格し次第、次のビザであるS494(地方雇用主スポンサービザ)が申請できます(申請時IELTS6.0eachか同等の資格が必要)。これも店側にスポンサーしてもらわないといけないので、頑張って店側にとって必要なスタッフであり続けて下さい。

S494を取得してから3年間同じ地方地域に住み、同じ雇用主の元でフルタイム勤務し続けていれば、3年後に晴れて永住権S191に切り替えが可能です。

 

というわけで、必要年数はというと

学校:2.5年 + 卒業ビザ:1.5年 + TSS Short-Term-Stream:1~2年 + S494:3年 = 8~9年!

長い!!筆者がオーストラリアに来た30歳の頃は皆3年やそこらで永住権バンバン取ってました。その後、法改正に法改正が重なってこんなことに:;(∩´﹏`∩);:

また、こんなにスムーズに永住権が取れないことも全然ありうるので、調理経験ゼロからスタートする方はざっくり10年を見ておいて下さい。

何歳くらいで結婚したい、子供が欲しい、または途中でご老齢の両親が心配になることもあるかもしれません。この辺りは渡豪前から考えておく必要があります。

筆者は後4年ほどで永住権ってところまで来ましたが、永住権を取る頃には39歳。オーストラリアでもモテないし、結婚できるのか最近本気で謎ですw

 

ポイント制で永住権を取る

技術独立ビザ (S189・S190)

正社員としての飲食経験が長い人、高いIELTS、PTE、TOEFULスコアをお持ちの方は、まずこの方法をご検討下さい。

いきなり永住権が申請できるかもしれません٩( ''ω'' )و

 

18~49歳、無犯罪、健康、ビザトラブル無しといった最低条件クリアのもと

技術系永住ビザのポイントテストで65ポイント以上あれば、S189(永住権)が申請できます。

※法律では65ポイントですが、実際のところ、最近は75ポイント以上ないと厳しいらしいです。

 

事実上必要な75ポイントとなると、IELTSジェネラルモジュールeach 7.0~8.0程度、日本での飲食店勤務経験5年以上などが必要で正直かなりハードル高いです。でももしクリアできるならこの方法が最速です。

また、60ポイントしかなくS189を申請できない場合は、州政府のノミネーションを受けて5ポイント追加し、S190という永住権を申請する選択肢もあります。

 

ー上記リンクのポイントテストの表にはまだ記載がありませんが、2019年11月16日からパートナーに関するポイント項目が変更になり、パートナーがいない場合も10ポイント加算されるようになりました。ー

配偶者、事実婚のパートナーが

・いない場合...10pt

・市民権、もしくは永住権保持者の場合...10pt

・永住権保持者ではないが、スキルアセスメント(PSA)認定され、かつIELTS each6.0以上、もしくはそれと同等の資格を取得されている場合…10pt

・永住権保持者ではないが、IELTS each6.0以上、もしくはそれと同等の資格を取得されている場合...5pt

 

英語堪能、調理経験ゼロ、30歳以下の方にオススメ ⇒ 地方限定のビザ (S887)

30歳以下で渡豪。調理経験はないけど英語が得意!という方にはこちらの方法がおすすめです。

 

オーストラリアに住んでいると「地方へ行って働けば早く永住権が取れるよ」とよく耳にします。

これは、地方地域スポンサー付技術永住ビザ(S887)というものです。

 

申請までは以下の通り。

 

政府指定の過疎地域*1に行き、学生ビザ取得&調理学校入学(入学時にIELTSアカデミックモジュールでeach5.5必要。学校によってはスコア提出不要なところもあります)
1.CertificateⅢ of Commercial Cookery受講(1年)
2.CertificateⅣ of Commercial Cookery受講(6カ月)
3.Diploma of Hospitality Management(6カ月)
ポイントテストで65ポイント以上あることを確認してS491申請および取得
4.S491で3年間フルタイム勤務
(S887の条件である「S491を取得した地方都市に3年滞在および、3年間フルタイム勤務」達成)
S887(永住権)へ切り替え

 

Diplomaを修了した時点で最低65ポイント(実質75ポイント程度)必要なんですが、この場合地方限定の加点があります。

政府指定の過疎地域で学校に通っていたので追加で5ポイント

過疎地域の州、テリトリー政府、もしくはそこに住む親族のノミネーションを受けることで追加で15ポイント

合わせて20ポイントも加点することができるのです。

これでS491を取得して、3年フルタイム勤務した後、S887永住権に切り替え(調理学校入学から永住権取得まで5年)

 

一番初めに挙げた、「シェフとして日本で3年以上経験がある方」が永住権に漕ぎ着けるのに4年から6年半かかるので、大体同じくらいの期間といえますね。

ただし、この方法で最大の難関となるのがIELTSでしょう。S491の審査に通過するためには実質75ポイント以上必要と言われていますが、そうなるとIELTS 7.0 each以上取らないと厳しいのが現実です。

IELTS 7.0 eachって、余裕で英検1級以上の難易度です。英語が得意な海外の人たちは結構持ってたりしますが、日本人で持っている人は英語系youtuber以外で見たことがありませんw 帰国子女だったり、めちゃくちゃ勉強すれば不可能ではないと思いますが、、やはりオーストラリア永住権、一筋縄ではいきません。

 

永住権取得方法まとめと、取る意義

まずは、ポイントチェックで技術独立ビザ(S189・S190)を取れるか確認してみて下さい。

それで取れる人は一番いいのですが、ほとんどの人は厳しいと思います。

 

次に、シェフとしての経験が3年あるでしょうか?あれば最初に書いた方法で4年~6年半で永住権が取れます。

ただ、これもほとんどの人は無いはずです。

 

では渡豪するとき、あなたは30歳以下ですか?

これは結構な人が当てはまると思います。当てはまらない人は2番目に書いたS494ビザ狙いで、約10年間奮闘するしかありません。

30歳以下の人であっても、2年後までに、IELTS 7.0 eachを取る自信のない人は、同じくS494ビザで10年間コースです。

ちなみに永住権を取った後も、同じ職場で最低2年は働き続けなければいけない縛り期間があるので、完全フリーになるには12年ぐらいかかります( ;∀;)

 

さあ、どうしますか。12年なんて気が遠くなる道程を知って、永住権なんてやーめた、ワーホリや留学で十分という方も大勢いらっしゃると思います。

 

ただ、まだ取得してない私が言うのも変ですが

オーストラリア永住権を取ると生活がめちゃくちゃ安定します!

 

飲食店で雇われの身でも、年収は手取り500万円以上安泰、有給は年に1カ月確実に消化でき、仕事時間も日本に比べて短い。

仕事以外でいうと、ちょっとした怪我や風邪なら診察が無料だし、妊娠したり失業したりロックダウンしたり何かにつけて日本とは比べ物にならないくらいの給付金。

 

オーストラリアで永住権を持っていて、食に困るようなことはまずありません。普通に勤めていればそこそこ豊かな生活は保障されています。

私は永住権のまだ手前ですが、シェアハウス経営もしているので手取り500万円以上の年収はあります。(しかもこのシェアハウス経営が超簡単)決して自慢できる額ではありませんが、日本人男性の全年齢層の全職種の平均手取りが400万円強、飲食店の男性正社員に限定すれば、200万円以下になるらしいです。

一方でオーストラリアなら、20代の若い人でも、スキル無しからたった4、5年オーストラリアにいるだけで手取り500万円。しかもライフワークバランスの取れた職場で働けるという違いを知ってほしいのです。

もちろん自分で開業したり、ケータリングしたり、サンデーマーケットでワゴンを出したりしてる人はもっと稼いでいます。日本食は根強く人気で、本当に何でも売れます。高くても売れます。田舎の方ではまだまだ日本食レストランがなく、サンデーマーケットで同僚の寿司ワゴンとやらを手伝う際は、いつも長蛇の列ができます。

長い道程なので、永住権だけ見ていると辛くなってくるかもしれませんが、その間に得られるものはたくさんあります。そのうちに永住権が取れたら人生安泰で万々歳。人生の1/10ぐらい、多国籍の国で異文化まみれになってみるのも悪くないですよ。

 

こちらのブログの最終更新日は2021年2月12です。変更があった際は随時アップデートしていきますので、永住権狙いの方は常に最新情報に目を光らせておいてください👀✧

*1:ノーザンテリトリー州:全域、クイーンズランド州:ノースコースト・トゥーンバ、ニューサウスウェールズ州:ノーザンリバー・セントラルコースト・ハンターバレー、ビクトリア州:ジーロン・グランピアンズ、南オーストラリア州:全域、タスマニア州:全域

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