世界一住みやすい都市として知られるメルボルンは、2030年にはシドニーの人口を抜き、オーストラリア最大の都市になると言われています。
この人口増に伴なってシティでは高層マンションが建設ラッシュ。筆者の勤務先のボスも新店舗をどんどんオープンしています。(ここ3年で回転寿司5店舗、ラーメン屋1店舗、焼き鳥屋1店舗)
そうです、今メルボルンの経済がキテます🚀
でも、何が良くてそんなに人が集まるのでしょう?
冬は長いし一日の寒暖差も激しい...気候はそんなに良くないです😥
なので旅行などの短期滞在では天候によって当たりはずれがあるかなーと思ったりもしますが
長期滞在の場合、メルボルンには気候面をカバーして余りあるほどの魅力があります!
今回は在住歴3年の筆者が思うメルボルンの魅力を10個まとめました。まだまだあって書ききれないので、メジャーどころ10個という感じですが。留学などをお考えの方は参考にしてみてください。
もくじ
メルボルンの魅力① ― 治安
移住や長期滞在する上でまず最初に考えるのが治安だと思います。
メルボルンは世界の他都市と比較しても治安のいい街で、日本人でも問題なく生活することができます。シティには警察が巡回しており、昼夜問わず人通りも多いため過度に警戒する必要はありません。
シティの西から北にかけての郊外では、夜間の一人歩きを避けるなど注意すべき点もありますが、基本的にはガーデンシティと呼ばれるほど緑も多く、教育にも適した安全な街です。
メルボルンの魅力② ― 街並み
1788年(完全統治は1827年)~1901年、オーストラリアはイギリスの植民地でしたが、この間にメルボルン郊外で金鉱が発見され経済が潤ったため、メルボルン中にヨーロッパ風の豪華な建物が建設されました⛏(ゴールドラッシュ)
スタイリッシュな高層マンションの建設が進む現在でも、当時の建物は州政府の改修工事によって保全されているため、メトロポリスにいながらヨーロッパ風の建物を至る所で見ることができます。
こうした新旧の建築物が混ざり合っている姿も面白いですが、街を歩いていると都会と自然の調和という点においてもまた、入念に都市計画されているなとを感じます。大都会の中に手入れの行き届いた公園や植物園がバランスよく配置されており、晴れた日は日光浴や読書をする人が気持ちよさそうに芝生の上に寝そべっています。
クラシックな建物と自然が大都会の中に違和感なく溶け込んだ街、それがメルボルンです。
メルボルンの魅力③ ― カフェ文化
オーストラリアには昔イタリア人が多く移住したため、イタリア系のカフェ文化からスタートし、その後独自のカフェ文化として発達しました。そのためシアトル系スターバックスはオーストラリア人の口には浸透せず、直営店が全店撤退したという経緯があります。
そんな中でもメルボルンはオーストラリアのカフェ文化の発祥地であり中心地。街中はもちろん、路地裏やオフィス、学校にまでカフェが点在し、その数は本場パリを凌ぐと言われています。
味が素晴らしいのは言うまでもありませんが激戦区であるがゆえ、内装、ラテアート、デザートにもこだわりを持つ店が多く、カフェ歩きの楽しさが尽きることはありません。
ちなみに写真はブライトンにあるToo Many Chiefsのレインボーラテアートたちです。
メルボルンの魅力④ - 豊富なイベント
シドニーにはオペラハウス、ゴールドコーストにはビーチ、ケアンズにはグレートバリアリーフといった、オーストラリアを代表する名所がありますが、残念ながらメルボルンにはそこまでパンチの効いたものはありません。グレートオーシャンロードは有名ですが、シティから離れすぎています。
メルボルンは観光名所の少なさをイベントの数と豪華さでカバーします。街全体が夜通しプロジェクションマッピングで埋め尽くされるWhite Night、大規模な移動式遊園地Moomba Festival、全豪オープンテニス、F1オーストラリアグランプリ、メルボルンカップ(競馬)、有名アーティストのライブ、オーケストラ、ミュージカルの数々。
また、多国籍の強みを活かして、各国のフェスティバル(ギリシャ人が多いシティではグリークフェスティバルが最も大規模)やランゲージエクスチェンジも頻繁に行われています。
メルボルンの魅力⑤ - ショッピング天国
アートの街メルボルンの人たちはファッションセンスもピカイチです⭐
シティにはコリンズストリートと呼ばれる、高級宝飾店や5つ星ホテルなどが並ぶハイソな通りがあり、その一角はパリスエンドと呼ばれ、世界の一流ブランド「LV(ルイヴィトン)」、「Chanel」、「PRADA」やオーストラリア発祥のデザイナーブランド「Alannah Hill」、「Lourinha」、「No35」などが軒を連ねています。
ちなみに日本人に人気のPaul smithはこちらのパリスエンドにて夏と冬に半額セールをしていますよ(^^)
シティから無料シャトルバスで行けるChadstone Shopping Centerにも同じくファッションブランドが勢揃いしています。ここは南半球最大のショッピングモールで、敷地内で郵便番号が変わるという恐ろしい広さ!百貨店とフードコートが2か所ずつあり、オーストラリアの有名スーパーと銀行も全部入っていて、一つの街として機能しています。
シティ内には3箇所アウトレットモールがあります。筆者がよく行くのはヤラ川沿いのDirect Factory Outlet(通称DFO)。「Coach」、「Armani」などのハイブランドから「La Coste」「Diesel」などのカジュアルブランド、「North Face」、「Kathmandu」、「NIKE」、「adidas」などの登山用品店やスポーツ用品店など120店舗以上が入り、最大70%OFFで買い物ができます。
その他、古着屋が並ぶお洒落な街フィッツロイは街歩きだけでも楽しめますし、セリーナ・ウィリアムズやパリス・ヒルトンが訪れるサウスヤラのチャペルストリートはメルボルン発の新鋭ブランドや可愛い雑貨店が軒を連ねます。
東京ドーム1.5個分の敷地面積を誇る南半球最大規模のマーケット「クイーンビクトリアマーケット」は、生鮮食品の他、インテリア、ファッション、小物など、お土産探しに最適な場所。毎週水曜日に開かれるナイトマーケットでは異国の料理を食べながら、ライブ鑑賞やフリーマーケット巡りなどをすることができ、まるで学園祭のような雰囲気を楽しむことができます。
メルボルンの魅力⑥ - ストリートカルチャー
ニューヨークのアーバンアートに触発されたメルボルンは、1970年から世界屈指のストリートアートの街へと発展してきました。シティ中心部から郊外の広範囲にかけて、路地裏などでハイレベルのストリートアートを見ることができます。多くはステンシルアート(型にスプレーして転写するタイプのもの)と呼ばれ、頻繁に上書きされて新しい作品が描かれるので、同じ場所でも違ったアートを見れることが多いです。
シティ中心部ではバスキング(路上パフォーマンス)が盛んです。年間$20で誰でもライセンスが取得できる割に、こちらの文化として投げ銭が非常に多いので、バスキング一本で生計を立てている強者も多数。バークストリートではプロのバスカーたちが入れ替わりで演奏していて、ふと足を止めてストリートの域を超えた演奏に聞きいってしまうこともよくあります。スワンストンストリートでは、路上ライブ以外にも、地面に絵を描く人や、手作りの小物を売っている人など様々な形のバスカーに出遭えます。ギター、ボイスパーカッション、書道などをしている日本人バスカーが意外と多く、それでいてみんな質の高いパフォーマンスをしているので日本人としてちょっと嬉しくなったりします。
メルボルンの魅力⑦ - 無料で楽しめる施設
オーストラリア最古の美術館National Gallery of Victoriaには、世界各国から集まった7000点以上のコレクションが広い館内に常設展示されていて無料で見学できます。展示物はもちろん建物自体も立派で、日本だと入場料で数千円取られそうなレベルです。入り口すぐのクロークで荷物や上着を預かってくれるので(むしろ持っていると作品にぶつける可能性があるので注意されるw)身軽に見学できるのも嬉しいポイント。芸術に詳しくなくても、五感に訴えかけるアートやテクノロジーを使ったアートなどもあり、年齢や国籍問わず幅広い層に支持されています。
カールトン庭園にあるメルボルン博物館も、学生証があれば無料で入場できます(普通は大人$15)。こちらは自然と文化の歴史博物館で、博物館としての規模は南半球最大。生体展示ブースや、30mのシロナガスクジラの骨格標本、アボリジニの生活にまつわる展示室などがあります。シティで普通に生活しているといわゆる「オーストラリア感」があまりないため、たまにこういうところに行くとワクワクします。
その他にも、ちょっとシティから出た場所で野生のペンギンに会えたり、友達作りもできるフリーの英語クラスや、寄付でご飯が食べれるレストランなど、お金がなくても楽しめるスポットはいくらでもあります!
メルボルンの魅力⑧ - オーストラリア屈指の高等教育
世界大学ランキング42位のメルボルン大学(東京大学と同等)、65位のモナシュ大学を初め、産業界との関わりが強く高レベルの研究ができるディーキン大学、数少ない人工知能を専攻できる大学RMITなど、数多くの質の高い教育機関を有します。そのためシティの州立図書館は何百席とあるにも関わらず、いつも課題に追われる学生で満席状態。人口の急増によりビジネス面でも国内一の盛り上がりを見せている都市で、学業、ビジネス両面で、意識の高い人たちが集まっています。
メルボルンの魅力⑨ - 多国籍を楽しめる
人口の1/4が移民で構成されているメルボルンは、シティ中心に近づくにつれ移民のごちゃまぜ感が強くなります🥗アジア、ヨーロッパ、南米出身者がほとんどですが、筆者の調理学校の先生はマダガスカル出身、職場にはブータン人、先日一緒に卓球した東ティモール人など珍しい国籍の人と出遭うこともあります。
「人種のるつぼ」のメルボルンではレストランも多国籍です。カフェのオシャレな街並みから急にコリアンレストランが出てきたり、定番のチャイナタウンがあったり、あとはギリシャ料理、イタリアン、タイ料理、とにかく何でもあります🍗🥙🍝
個人的にはベトナム料理が好きなのでフォーやバインミーをよく食べますが、これが本場並みかそれ以上に美味しいんです。移民が多くごまかしが効かないのと、実際に本国の方が作っている場合が多いので、本場同等のクオリティが保たれているのかなと思います。和食でいえば寿司もラーメンも日本クオリティですし、メルボルンが食通の街と言われるのは住んでみても納得です。
メルボルンの魅力⑩ - 無料トラムがシティを巡回
シティは縦1.3km、横3kmの長方形で、すべてを徒歩で移動するにはちょっとツラい距離...そんなときに便利なのがシティを巡回するフリートラムです。200mぐらいの間隔で停車場があるので好きな場所で乗り降りすることができます。
写真左はシティから郊外まで移動できる普通のトラム、右はシティの中をグルグル回るシティサークルというトラムです。内装はシティサークルの方がレトロ感が強く乗っていて楽しいです🤗
あと、こちらは無料ではありませんが、シティを走るトラムの中にRestaurantと書かれたものがあります。これは内装を豪華なレストランに改装した「コロニアル・トラムカー・レストラン」というもので、メルボルン市街からセントキルダビーチまでの夜景を眺めながら食事を楽しむことができます。記念日に人気のサービスで、2カ月前には予約をしないとすぐ満席になってしまいます。
まとめ
世界的に見てもオーストラリアという国は
治安
インフラ
最低賃金の高さ
永住者は基本的な医療費が無料
永住者はセカンダリースクールまでの学費が無料
国籍や仕事で差別しない国民性
英語圏であること
などの面で非常に魅力的です。
そんな整った生活基盤の上に
「カフェの街」「移民の街」「アートの街」「ガーデンシティ」「学園都市」「グルメの街」と形容されるほど様々な顔を持ち、しかもその一つ一つのジャンルが卓越しているのがメルボルン。
これが世界一住みやすい街の正体だと思います。
さらにダメ押しで、メルボルンは南半球一とかオーストラリア一とかいったものが非常に多いです。
・ビクトリアマーケット ⇒ 南半球最大のマーケット
・チャドストーンショッピングセンター ⇒ 南半球最大のショッピングモール
・ユーレカスカイデッキ ⇒ 南半球一高い展望台
・パッフィンビリー鉄道 ⇒ オーストラリア最古の鉄道
・ペニンシュラ温泉 ⇒ オーストラリア唯一の天然温泉
・気球 ⇒ 大都会の上空を飛ぶのは世界でもメルボルンだけ
本当にもう少し気候が良ければ文句のつけようのない街です!温かいクイーンズランド州にメルボルンのような街があったら35年ローンしてでもマンション買うと思います(笑)
今は10月に入り温かくなってきました。ここから2月頃までは天気のいい日が続きます。